オスウェゴの灯台

 

 

 

すっかり土木建造物の魅力にはまってしまっている私の様子をみて、アメリカ在住のおさななじみが、「あきこさん、これが大学のある町にある灯台です。そろそろこんな季節になってきました」と、下の動画を教えてくれた。

 

 

 

 

荒ぶる波にあらわれる赤いとんがり帽子のような屋根の灯台は、アメリカ合衆国ニューヨーク州のオスウェゴ(Oswego)という町にある。

上の動画は、地元では有名なカメラマンによるもので、ちょうど2年前の2019年11月1日に撮影されたもの。

防波堤の先に立つ灯台は、地元では「オスウェゴの灯台」と呼ばれ親しまれている。動画で見たように、これから秋も深まるにつれ、おそらく荒れる天候が増えていくのだろう。しかし私が驚いたのは、暴風に耐える灯台の姿よりも、この灯台が湖畔に立っているということだった。

み、湖に灯台があるんだ!? という驚きである。

 

 

 

 

オスウェゴはカナダとの国境にある五大湖の一つ、オンタリオ湖に面している。

ざっくりとGoogleマップで湖畔の灯台を検索すると10以上がヒットする。しかもどれもこれも、日本ではあまりみかけない魅力的な形をしていて、(行くことはないだろうけど)自転車で灯台巡りしたくなってしまう。

  

湖の南岸、右から2番目のWest Pierhead Lighthouseと表示されているのが通称「オスウェゴの灯台」だ Googleマップより

 

とはいえ、オンタリオ湖は東西におよそ300km南北に100km弱ある湖だ。東京から名古屋までの直線距離が260kmであることを考えれば、湖がいかに大きいか想像できる。まぁ、自転車で一周など、私にできるはずもないのである。

 

 

赤い屋根のオスウェゴの灯台は、実は2代目だ。初代の灯台は、1889年(明治22年)建造でいかにも灯台然としたスタイルである。

 

初代の灯台

 

上のモノクロームの写真がいつ撮影されたか不明だが、現在の2代目が1934年(昭和9年)に建造されたことから、100年近く前の写真だと思う。帽子をかぶり桟橋に集う人々もゆったりとしている。

ちなみに、この時代のものと思われる絵葉書もあった。 ライフセービングクルーの訓練風景を描いたもののようだ。クルーは真剣な様子だが、どこか微笑ましい。

 

 

 

 

現在の灯台の初点(初めて灯台に灯がともされた年)は1934年で、自動化(無人化)されたのが1968(昭和43年)年。当初の4次フレネルレンズから現在は太陽光発電となっている。

 

 

 

最後に、ドローン映像を紹介しよう。初代の時代を感じさせるレトロな雰囲気とはまた違った、湖を守る小さなオスウェゴの灯台を堪能していただきたい。

 

 

  

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