到達:2024年1月
難易度:■■□□(初級)
宮崎県の海岸線はまっすぐでなめらか、という印象があった。しかし実際に地図を見ると、宮崎の市街地や宮崎空港より南は結構海岸線が入り組んでいることがわかる。そのためなのか、灯台もかなりの密度で設置されている。
今回は戸崎鼻灯台から火埼灯台までの6カ所を「南宮崎の灯台5+1」としてまとめて行った。戸崎鼻灯台(とさきはなとうだい、宮崎県宮崎市)はその一番北に位置する。
次の図は、戸崎鼻付近の航空写真だ。写真の上端が観光地として有名な青島だ。
何カ所かの海岸に、斜めに平行した筋の茶色い岩が見える。「青島の隆起海床と奇形波蝕痕」と呼ばれるもので、この付近の特徴的な風景を形作っている。巾着島灯台に行くときにも見えたし、日向青島灯台(今回は行かなかった)は、この岩の上に立っている。
戸崎鼻付近にも大きく広がっている。
このような海岸風景が観光名所になっている場所に、戸崎鼻灯台がある。
青島サンクマールというホテルの真ん前に、戸崎鼻灯台への上り口がある。この先には「青島スカイリゾート」というパラグライダー基地があるのだ。でも灯台の案内は見当たらなかった。
最初から急な上り坂だ。
森を抜けると海が見え、道の傾斜も緩やかになる。ところであれはなんだろう?
割と大きな2本の棒が海に突き刺さっている。
NHK宮崎放送局のWebページ(https://www.nhk.or.jp/miyazaki/lreport/article/000/24/とhttps://www.nhk.or.jp/miyazaki/lreport/article/000/28/)によると、2010年に座礁して沈没した浚渫船のものらしい。海底が荒れて、漁場だった伊勢エビが獲れなくなったという被害があるようだ。困ったものだ。
振り返ると山の上に灯台のてっぺんが見えた。このへんが一番きれいに見えるポイントかもしれない。
さらに歩いて到着したのが、パラグライダーの発着場(というのかな?)だ。この左奥に、灯台へ行く階段があるが、灯台自体は森で見えなくなる。
割と急な階段が30段ぐらい。
ゆるやかな上り坂がちょっとあるとまた階段。
今度は35段ぐらい?
そして3つ目の階段で灯台の建物が見えてきた。
合計100段ほどの急階段を上りつめ、戸崎鼻灯台に到着したものの、敷地が狭くて全体が撮れない。
右横に短い行き止まりの道があるので、そっちへ行くとようやく全体像を捉えられた。
円筒形が強調されたいい形だと思うのだが、薄汚れたままなのと、周囲の草木で海の展望が開けていないので、今ひとつ盛り上がらないのが残念だ。
この場所以外に行くところもないので、のぼってきた階段をとぼとぼと下りていくことにしよう。
観光地に近いにもかかわらず、案内板などの積極的なアピールがないのは、こういうイマイチな現状だと仕方ないのかもしれないな。
【南宮崎の灯台5+1】そのほかの灯台はこちら