雨の日に行く「猿島」要塞 リアル・天空の城ラピュタの世界へ  

 

 

 

 

東京湾にある猿島は、上陸できる無人島だ。その昔、防衛拠点ともなっていた猿島には、明治時代に造られた要塞跡が今も残されている。ツタの絡まる古びたレンガ積みの様子が、スタジオジブリのアニメ「天空の城ラピュタ」の雰囲気があるとして、密かな人気がある。

南北に細長い島の中央部には切通しがあり、左右には要塞の施設跡が並んでいる。

訪問した日は、朝から雨模様。しかし、雨の降る音しか聞こえない島内は、異世界に迷い込んだような空気感が立ち込めていた。

そんな猿島の様子と貴重な土木遺構を、写真とともに紹介する。

 

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map① 1895年(明治28年)に完成した発電所。蒸気機関により発電した電気は、この先の切通しを伝い島中央部の高台にある照明所に送られていた

 

map② 切通しの通路は、少し上り坂になっている。苔むした石積みが、この場所の湿度の高さを物語る

 

 

上部に窓があるのは兵舎

 

こちらは弾薬庫

 

素材・熟成温度にばらつきがあったため、積まれているレンガは色とりどり

 

map③ 切通しの先に、レンガ造りのトンネルがある

 

トンネルの先は、再び下り坂に

 

map④ トンネル内部にも地下施設があった

 

長短のレンガが交互にずれる、古いレンガ構造物に見られる積み方。フランドル地方(ベルギー西部からフランス北部にまたがる地方)で盛んな積み方で、フランドル積み(フランス積み)と呼ばれている

 

トンネルの出口から、また別のトンネル入口が見える

   

map⑤ トンネル出口からトンネル内を振り返る。雨に濡れたツタとレンガ要塞のコラボが独特な光景を作り出している

 

map⑥ 島の北側にある砲台跡

 

【注意】なお、猿島へ渡るフェリーの猿島航路は、桟橋工事のため一時的に運航休止となっています。
    (2023年1月10日~)。
    詳しくはこちらのサイトをご覧ください。

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