奇岩のてっぺんに続く遊歩道 深浦の大岩

 
 
 
 

JR五能線は、青森県南津軽郡田舎館(いなかだて)村の川部駅と秋田県能代市の東能代(ひがしのしろ)駅をつなぐ路線である。日本海の絶景を車窓から眺められるルートで近年人気が高い。中でも青森県西津軽郡の深浦町には、北は千畳敷海岸から南は白神山地まで、全国でも知られた人気の観光スポットが目白押しだ。

赤線で囲んだエリアが深浦町。内陸から西に進んだ五能線は深浦町の海岸線を南北に通る

 
 

五能線の要所でもある深浦駅からすぐの場所に「深浦の大岩」と呼ばれる景勝地があるが、これが意外に知られていない。深浦の海岸線には奇岩が多く、その眺めも五能線のウリでもあるのだが、深浦の大岩はただ眺めるだけでなく、海岸沿いから大岩の内部への遊歩道があり、なんと大岩の頂上部まで登ることができるのだ。

 

大岩は深浦駅から北西にある

 
 
 

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深浦駅から国道101号を北へ

正面中央に見える右肩上がりの岩山が深浦の大岩  ☆クリックで拡大

 
駅を出て目の前にある国道を北方向に進むと、ほどなく海岸線の向こうに大岩らしきものが見えてくる。上の画像では右端にファミリーマートの看板があり、そのすぐ左に赤いお社の神社、そしてさらに左に小さなアーチ状の橋があり、海の中に大岩へ続く道があることがわかる。

 
 

大岩のてっぺんには柵らしきものも見える  ☆クリックで拡大

 
 
 

ちなみに、深浦より北を走行中の五能線から大岩を見た図が、下の画像だ。このあたりの海岸線には似たような大岩がごろごろしている。

五能線の車窓から南方向にある大岩を臨む。画面中央の大きな岩のすぐ左にある左肩あがりの岩が深浦の大岩だ

 
 

目印となる神社が近づいてきた。

 

赤いお社は恵比須神社
浅瀬の透明度は高い

 
 
 

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大岩までは海上の遊歩道でらくらく

 
 
赤い鳥居に向かって進む。鳥居の上には恵比須神社が見える。

 

 
 

あとは、目の前にある大岩を目指して、1m程の幅のコンクリートの歩道を道なりに進んでいく。

 

コンクリートの小さな橋が見えてくる
海の小さな生き物がたくさん生息していそうだ

 
 

7段の小さな橋を渡る

大岩が近づいてくる

釣り人もちらほら

 
 
大岩の足元に作られた遊歩道を歩く。突き当り右手に大岩の内部をくり抜いた階段がある。
 

大岩を見上げる。圧迫感が半端ない

 
 
 

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大岩の内部に潜入

 
 

大岩の内部をくり抜いた階段は、それほど長くない。下から見上げれば、出口がすぐに見える。昼間であれば足元が不安になることもない。岩を削った階段は狭いが、手すりがないので両手で壁を押さえながら歩くとちょうどよい。ここまでは、実に快適だった。そう、ここまでは。

 

穴の向こうに何が?!

 
 

短い階段を登りきると、目の前は断崖絶壁だった。とはいえ、崖まで2m以上あるのでそれほど怖くはない。
 

岩の合間から見える日本海は美しかった

 
そろそろと前に進み、崖下を覗き込んでみる。
 

 
 
 

ここからさらに、大岩を上っていく。手すり付きの急こう配のコンクリートの階段と、岩山を削って作ったあぶなげな階段が無理やりつながっている。上りは何とかなるが、これは下りはかなり怖い、怖いぞ、生きて帰れるだろうか?などと思いながら、階段を一段一段上っていく。

 

お嬢さん方は、身軽で足取りも軽い

 
 

階段を登りきると、岩山の上は足元全体が斜めに傾いだ展望台となっている。すでに帰り道のことで頭がいっぱいな私は、展望台の写真もとり忘れ、くるりと方向転換しそそくさと降りることにした。

深浦町のHPには「展望台からは、青森県の名峰で信仰の山として神聖視された岩木山や、世界自然遺産の白神山地などが一望出来ます。」とあったが、そんな余裕は1gもない。(*'▽')
 
 

降りる降りる

 

降りる降りる降りる

 
 

予想通り、降りるのは大変だ。「山に行ったんですか?」と宿の人に言われるようなリュックを背負って、手には小さなバッグを持っているため、岩でできたぼこぼこの下り階段はバランスを取りにくい。こんなんじゃ山登りなんて絶対無理だな(行かないけど)と心の中で泣きながら下山する(大げさな)。

無事に下り終え、眼前の浅瀬を見てほっとする。

 

スキップしたいほど、足取りの軽い帰り道

 
 

もう二度と上らないけど、普通の方ならここはとってもおススメな場所だ。

深浦駅では、次の列車の待ち合わせで2時間以上待ち時間があることもある。そのくらいあれば余裕で往復できると思う。
ぜひ、どうぞ!

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