ピアニシモⅢでいく西伊豆 はとバスのススメ

はとバスのピアニシモⅢに初めて乗ったのは、西伊豆にいくバスツアーだった。

事前調査でピアニシモⅢがよさそうだというのはわかっていたけど、実際に乗ってみないとわからない。
ツアーを予約するまで、かなり迷った。
予約する決め手になったのは、西伊豆にある天窓洞(てんそうどう)が行き先に組まれていたからだ。

別名、青の洞くつとも呼ばれる天窓洞は、西伊豆の堂ヶ島にある海触洞くつである。

凝灰岩で出来ている天窓洞は、上空にあいた穴から差し込む太陽光により、海の色がさまざまに変化する。
一度行ってみたいと思っていた。

下の地図からもわかるように、西伊豆は車がないと非常に行きにくい場所だ。
私のように自家用車はもちろん、免許もない身分では、自力では行くことができない。
ツアーの中に組み込まれているなら、参加するに十分な理由となる。

今回申し込んだツアーは、浜松町のバスターミナルを出発し、堂ヶ島にあるホテル「堂ヶ島ニュー銀水」で食事とお風呂、その後に遊覧船で天窓洞をめぐるという行程である。

ツアーは、はとバスの公式サイトからオンラインで申し込んだ。
申込が決定した時点で、座席番号がわかる。
私の番号は7Cで、3列×8席ある車内の、前から7番目の1人席だ。
だいぶ後ろのほうだが、トイレに近いという安心感がある。
(通路をよろよろ歩かず、他の乗客の視界を遮らずにトイレにいけるという意味で)

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ピアニシモⅢ 癒しの車窓で出発

JR浜松町駅に直結した浜松町バスターミナルが集合場所だ。
時期やツアー内容によるが、だいたい8時前後に集合して19時~20時頃に東京駅に戻ってくることが多い。

8時集合だとしたら、自分の性格上7時過ぎには到着していないと気がすまない。
そんな時間には、はとバスのセンターもまだ空いてないのでベンチに腰掛けてじっと待つ。
浜松町バスターミナルは一応屋内なので、11月でもそれほど寒くないし、自動販売機もトイレも近くにある。
(どんだけトイレが気になるのだ 笑)

遅刻する人もなく、時間までにツアー参加者が集合し、バスは予定通り出発した。

このツアーには、はとバスのバスガイドさんが1人つく。
(ツアーによっては、添乗員さんがもう1人つく場合もある)
ガイドさんの説明を聞きながら、しばらく首都高速の流れゆく景色を眺める。

大型バスはもともと座席の位置が高い。
窓も大きいので、普通の乗用車から眺める景色とはずいぶんと違う。
おおげさなようだが、”空に近い”と感じるのだ。

多分、初めてのバスツアーで、それなりに緊張し体が硬くなっていたのだろう。
空の近さを感じて、すーっと体の力が抜けていくのを感じた。
すべてを預けて旅にでるんだなぁと、とても楽な気分になったのを覚えている。

もっとも、まいどまいど全てを預けていても、つまらない。
時には自分ですべて手配するフリーな旅もあったり、何事も緩急は必要だ(たぶん)。

しばらくすると、バスガイドさんがお茶をいれてくれる。
(時期にもよるが温冷数種類の飲み物から選ぶことができる)
各座席にはスマホなどの充電用のコンセント(またはUSBコネクタ)がついているが、お茶用のお湯をわかすときは充電しないようにお願いされる。
簡単なものでも、人にいれてもらったお茶は美味しいな。

はっきりとした時間は覚えていないが、浜松町をでて2時間半ぐらいたったころ、東名高速のサービスエリアで休憩をとる。
やっぱり富士山が見えると、嬉しくなるね。

おそらく EXPASA足柄

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堂ヶ島ニュー銀水 自慢の展望風呂へGO

堂ヶ島ニュー銀水に到着したのはお昼前頃。
ちょうど、チェックアウトとチェックインの隙間時間なので、バスツアー客を受け入れやすいのだろう。
(特にお風呂はすいている!)

私たちは団体客ではあるけれど、20名ちょっとなので、広いロビーを占拠しました感は全然ない。

ホテルのメインロビー。宿泊客の姿は見当たらず

ロビーの窓からは、海が一望

ホテル担当者から食事やお風呂の場所が説明される。
食事をして温泉を楽しむというスケジュールで、ホテル出発まで2時間半前後の時間がある。

まずはお食事ということで、エレベータで食事会場に移動する。

ピアニシモⅢの移動では、バスの一人旅であってもストレスがない。
ただし、食事のときはどうなんだろうと少し気になっていた。

基本、食事がだされる場所によるのだけれど、2人用のテーブルがあればそこに1人膳が用意されていることもあるし、大テーブルなら、一人旅の人をまとめて配置されることもある。

このホテルでは、大きなテーブルの島がいくつかあり、一人旅の人の膳は、ゆったり間隔をあけて配置されていた。ここで、一人旅同士、会話が盛り上がることもあれば、もくもくと一人で食べることもある。そこは集う相手次第といったところ。

滞在時間が決まっており、食事と風呂の時間をどう配分するかは、自分で決められる。
私はお風呂にゆっくり入りたいので、さっさと食事を終えて、一番先に食事処をあとにした。

堂ヶ島ニュー銀水のお風呂(写真はないのでリンクをご参考)は、よくある展望風呂で、ガラス越しに海を一望できる大浴場と露天風呂がある。
海を間近に見られるという意味では非日常だけれど、ものすごく印象に残るかというとそうでもなく、一言でいえば平均的なお風呂という感じ。(もちろん、悪くはない)

広い大浴場に一番乗りで、一人のびのびしていたが、結局そのあとも2人ぐらいしか入ってこなかった。
お風呂に入らない人もいるんだよね。年配の方も多かったし、食後すぐは身体によくないかもしれない。慌ただしいっていうのもあるんだろうな。

ホテル出発の時間が近づき、さあいよいよ青の洞くつだ!とわくわくしていたら、思いもよらぬ事態が!

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洞くつめぐり遊覧船、まさかの欠航で土肥金山へ

決められた集合時間にロビーに集合した私たち、バスガイドさんから驚くべき話を聞くことになる。
なんと、波が荒いので洞くつをめぐる遊覧船が欠航になったとのこと。

えええええええええええええええええ!!!!!!

こんなに穏やかな海に見えるのに、欠航ですって!

正直、なんのためにこのツアーに参加したんだよ・・・と思わないでもなかったけど、仕方ないよね気象条件に左右されるものだから。

ツアーは天窓洞に行くのをとりやめ、代わりに北上して土肥金山に行くことになった。

新潟県の佐渡に金山があったのは知っていたけれど、西伊豆にもあったとは知らなかった。
金山の実際の採掘用坑道を利用し、江戸時代の人足たちの電動人形を配置するなど、ちょっとしたテーマパークになっているらしい。

遠目に見ると、一瞬生きてる人かと思う電動人形

本当の坑道跡なので、人形はともかく内部はなかなかの味がある。
ここは子供を連れて、社会見学でくると面白そうな場所だと思う。

戦いすんで日が暮れて

いえ、誰とも戦ってはいないわけですが、土肥金山の見学を終え、あとは東京に帰るばかり。
バスで移動してご飯食べてお風呂入って金山みただけなので、そんなに疲れるはずもないんだけれど、やはり初めてのバスツアー、夕暮れの高速を走るバスの中で心地よい疲れが押し寄せてきた。

伊豆方面の道路はいつも混んでいる。
バスガイドさんの話によると、数年前に新しく道路ができてだいぶましになったようだが、それでも時間がかかる。

沼津インター近くまできて、竜宮海鮮市場で最後の休憩をとる。
(その後の東名の混み具合によっては、東名でサービスエリアによる場合もある)

この海鮮市場は、その後、別のツアーでも立ち寄ったことがあるので、観光バスの立ち寄り定番のようだ。
作りも中も大雑把な印象だけど、夕やみに浮かび上がる姿は、なかなか美しかった。

あぁただ、トイレはたくさんあるんだけど、洋式がものすごく少ない。
そこはなんとかしてほしいな。
なので洋式トイレがいい皆さん、バスを降りたら小走りで建物の一番奥まで行くが吉です。
(最後までトイレの話ダヨ)

赤紫に染まる黒い車体のピアニシモⅢ。
あとで写真をみて気が付いたんだけど、車体の前面に数字が掲げてある。
このときなら、集合は午後5時30分ですよってツアー参加者に知らしめる役割だ。

そのときは、全然気が付かなかったけど。

この日は平日ということもあり、ほぼ予定通り東京駅の丸ビルがある側に到着。
絶対じゃないけど、平日のほうが道路渋滞が少ないことが多いらしい。
もちろん、事故渋滞もあるから、そればかりは運次第。

バスから降り立った時に見上げる、東京駅および一体の夜景が本当に素晴らしい。
あぁここに帰ってこれてよかったなと思う瞬間。

運転手さんやバスガイドさんにお礼をいって、東京駅に向かう。
ツアー参加時に洋服にとめていたツアーバッジの安全ピンを外し、そっとコートのポケットにいれた。

天窓洞にはいけなかったけど、また別のツアーに参加してみようかな、そんな気持ちになるピアニシモⅢの旅だった。

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