

到達:2022年9月~2025年7月
青森県は複雑な海岸線を持ち、太平洋、津軽海峡、陸奥湾、日本海と、特色の異なる4つの海に面している。
20基の沿岸灯台(防波堤灯台や灯標を除く)があり、灯台の表情もさまざまだ。
このうち自力で行ける17基(「近くまで」も含む)に行ったが、残り3基、個人ではほぼ行けない久六島灯台、難易度が上級の小泊岬北灯台と小泊岬南灯台は断念した。
目前または近くまで訪れた17基の灯台を、東から西へ、順に紹介しよう。行ってよかったベストスリーは記事末に。

階上灯台(はしかみ)
海岸にある緑地公園の真ん中に立つ。周りに木がまったくないので解放感がある。
鮫角灯台(さめかど)
駐車場からそれほど歩かずに敷地に入れるが、見るならJR八戸線の車内からがベスト。
陸奥塩釜灯台(むつしおがま)
海岸からやや離れた住宅地に立つ目立たない灯台。森の樹高が高く、灯光をさえぎっていないかが気になる。
白糠灯台(しらぬか)
写真で見るより、実際には険しく迫力がある場所にある。
尻屋埼灯台(しりやさき)
場所の遠さに加え、曇り空と強風で最果て感が強かった。のぼれる灯台だが、この日は強風でのぼれず。

大間埼灯台(おおまさき)
名前は「大間」だが、大間崎の北700mぐらいの無人島、弁天島に立つ。津軽海峡を代表する灯台だ。
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/76956?page=2
大魚島灯台(およじま、おおよしま)
岩しかない島に立つ姿がけなげだ。仏ヶ浦に行く観光船から見るしか方法がない、秘境灯台である。
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/76956
陸奥弁天島灯台(むつべんてんじま)
鯛島と呼ばれる小さな無人島に立つ。灯台を取り巻く景色、灯台から眺める景色、どちらも解放感があってすばらしい。観光船で上陸できるのだが、運航は2025年10月で終了。
陸奥黒埼灯台(むつくろさき)
津軽海峡から大湊湾に向かうところにあるが、それほど目立った岬ではなく、灯台が必要なのかな?という疑問が湧く。

安井埼灯台(やすいさき)
謎の組織が作った秘密施設? こんな形の灯台は日本でこれだけではないか。
陸奥大島灯台(むつおおしま)
急坂と草むらと暑さ、これまでになく苦しかったが達成感はある。草と暑さのない春か秋に行くのがよさそうだ。
平舘灯台(たいらだて)
道の駅のすぐそばにある。塔高が割と高いが、それ以外とくに特徴がない。
高野埼灯台(たかのさき)
赤白模様が美しい。灯台の先の階段を下りた先、2連の赤い太鼓橋がある海辺がいい感じ。

龍飛埼灯台(たっぴさき)
知名度バツグン、観光客も多いが、灯台としてはレンズが大きいというぐらいの特徴しかない。
小泊岬北灯台(こどまりみさききた)
海岸沿いの厳しい道、片道4kmで2時間、という先人の情報がある。自分の体力と相談し、あきらめた。
小泊岬南灯台(こどまりみさきみなみ)
クルマをとめてから灯台までの動画を見た。自分の運動能力をかんがみ、やめておくことにした。
大戸瀬埼灯台(おおとせさき)
千畳敷という有力観光地のすぐ近くにありながら、ほとんどの人に気づかれない。草むらの中にひっそりとたたずむ。
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/72115
鳥居埼灯台(とりいさき)
堤防からすぐ近くの島のかなり狭い場所に立つ。歩道はあるが金属が腐食している部分がある。「立入禁止」かどうか標識も微妙だが、近くまで行くのはやや危ない感じ。
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/72115?page=2
艫作埼灯台(へなしさき)
高さ(地面から塔頂まで)24mという、りっぱな白い塔。
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/72115?page=4
久六島灯台(きゅうろくじま)
能代港から65kmという”孤島”にあり、とうてい個人では到達できない。2023年の改築工事を行った会社のブログが、立地の厳しさをまざまざと伝えている。
https://www.om346.co.jp/recruit/work/project/kyurokushima-lighthouse/
一番よかったのは陸奥弁天島灯台だ。極小の島でしか味わえない、灯台の立つ風景、灯台から見る風景、ともにすばらしい。が、残念なことに2025年10月以降は上陸できなくなり、遠くから見るしかなくなる。


到達までの充実感なら陸奥大島灯台。上り下りの坂道、片道30分がきつい。夏に行ったので草が高すぎて見晴らしが悪かった。草のない時期に行く方がいい。

意外な穴場なら白糠灯台だろう。「観光地やほかの灯台のついで」というわけにいかない場所にある。地図からは想像できないが、険しい崖の先端にあり、迫力のある姿を見ることができる。













