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箱根登山鉄道の塔ノ沢駅は、大正9年に開業。駅ホームの両側にはすぐトンネルが迫り、駅から南側にある国道1号に下る道は1本しかない。その道は急勾配で狭く、徒歩でしかアプローチできない特異な立地の駅である。
ロマンスカーで箱根湯本へGO
ロマンスカーは人気の列車だが、12月半ば頃なら日曜日でも空席がある状態。新宿7時発の箱根湯本行きに乗車する。
およそ90分ほどで、箱根湯本駅に到着。箱根の玄関口の駅だけあって、想像していたよりずっと大きくて立派だ。
土木遺産を横目に
箱根湯本駅(地図①)の1つ先に、塔ノ沢駅がある。今回は国道1号を歩いて、徒歩で塔ノ沢駅にアプローチすることにした。
国道1号沿いには国の重要文化財になった旭橋・函嶺洞門(かんれいどうもん)・千歳橋などがあり(地図②・④・⑤)、駅伝でおなじみの風景を楽しみながら散策できる。
旭橋を超えるとすぐに、進行方向右手(国道1号の北側)にラバーゲートの堰が見えてくる(地図③)。2km下流にある山崎発電所の取水口で、10kmちょっとの荻窪用水の開始点でもある。荻窪用水については、また別記事で(たぶん)。
千歳橋の先に、駅入口の階段あり
千歳橋までくれば、塔ノ沢駅入口はまもなくだ。看板の「鯛ごはん」が、やけにおいしそうに見える。
右手に七福神の石碑が見えれば、数メートル先に駅に向かう上り階段がある(地図⑥)。
高低差30の塔ノ沢駅へ
最初に一気に階段をあがる。
左折する角に、お堂のようなものが見える。
ここからは勾配がかなり緩やかになる。
迷うことはほぼないが、途中T字路にぶつかったときだけ、左に進めばOK。
そのまま道なりにまっすぐ行けば、左手に塔ノ沢駅が見えてくる。
標高153mに位置する塔ノ沢駅。国道1号の入口とは、約30mの高低差がある。大型の重機が搬入できないため、1993年の駅横のトンネル拡幅工事では、人の手による作業を余儀なくされたとのことだ(Wikipedia)。
塔ノ沢駅自体もユニークな点があるが、それはまた別記事で紹介したい。