
「碓氷峠」をご存知だろうか。
そして、信越本線の列車に乗車したことは?
父母の生家が新潟県の糸魚川市なので、小さい頃はちょくちょく、列車に乗って碓氷峠を越えていた。
色々な思い出のある路線が廃線になって22年。今回、縁があって廃線を歩くイベントに参加した。
JBpressに、碓氷峠にまつわる記事が掲載されたので、ぜひご覧いただければと思う。
「鉄」でなくても魅了される!碓氷峠の廃線ウォーク ←前編
126年の想いが刻まれた7つのトンネルとレンガ ←後編
今回の記事を書くにあたり、現地取材を2回行い、多くの写真を撮った。
記事では載せられなかったものが多くあり、ブログのほうで紹介したいと思う。
どうか、おつきあいください。
まずは、「おまけの補足編」である。
廃線ウォークの当日、早朝に家をでて電車を乗り継ぎ、JR横川駅に到着した。
わかってはいたが、横川駅は終着点であり、先に続く線路がないことが寂しい。

イベント集合場所は、安中市観光機構 横川オフィス。
ここで受付をする。ヘルメットやライトもレンタル可能(要事前予約)
ソフトクリームのオブジェに胸がざわついたが、ここはぐっと我慢。


鉄道文化むらには役目を終えたたくさんの車両が展示されていた。
外に置かれているものが多く、どうしても車体の傷みが隠せないが、
それでも(ひいき目もあるが)まだ現役で動きそうな気がする。
この「あさま」の車内には乗車することができる。
先の車掌さんが、車内で当時の雰囲気そのままのアナウンスをしてくれた!


今回は参加者全員でトロッコ列車に乗り、峠の湯を目指した。
天気さえよければ、トロッコ列車は1両目の窓なし客車がおすすめだ。


丸山変電所は明治時代に作られた煉瓦造りの重厚な建物だ。
初めて見たときに、なぜか懐かしい気がしたが、それには理由があった。
昔のJR糸魚川駅には、この建物とよくにた煉瓦の車庫があった。
作られたのは、ほぼ同時代。あぁこんなところでも、つながっているんだなと思う。
峠の湯に到着後、全員でラジオ体操。体をほぐして出発だ。


この廃線で特徴的だったことの1つは、場所によって雰囲気が全く違うことだ。
線路やトンネルなど、どの場所にあるか、どの方角に面しているかによって、
非常に乾いた雰囲気のところもあれば、苔むした湿潤な雰囲気もあり、
トンネルをくぐるたびに、違う景色を楽しめた。

次の4枚は、2号・3号トンネル内で撮影したもの。




熊ノ平で、昼食の峠の釜めしを受け取り、各々好きな場所でランチタイム。
まだほんのりあたたかい釜飯。これ以上、この場所で食べるにふさわしいものはないだろうな。



熊ノ平から軽井沢まで、新線下り線には15本のトンネルがあるが、
その中で一番長い9号トンネル(568m)のへこんだ側壁には、当時の人が書いたと思われる文字が。

こちらのトンネル側面にあいた穴。私の見落としでなければ、新線下り線ではこれだけだったように思う。
JBpressの記事では、同じ穴を外側から写した写真を掲載している。

最後の18号トンネルを抜けて、出口を振り返る。
すると、ちょうど北陸新幹線が通過していくのが見えた。
世代交代の瞬間といったところなのか。でも少し違う気もする。

廃線ウォークを無事に踏破。
黄色のシューズも薄汚れてしまったが、きっとこれは勲章・・ということにしよう。
ともあれ、参加されたみなさま、主催された方々、本当にお疲れ様でした。
そして、歩かせてくれた線路にアリガトウ。

次は、「碓氷峠 廃線ウォーク 国道18号(旧道)&旧線編」です。