母校の「校歌」って、どの程度覚えているものだろうか。
卒業して長い時間がたっているということもあるけど、小学校の校歌は1mmも覚えていない。子供のときの歌の記憶は残りやすいはずなのに。
高校の校歌は、1番がかろうじて歌えるくらい。ところどころ怪しい。
そんな体たらくなのに、完璧に歌える校歌がある。
千葉県立銚子商業高校の校歌だ。もちろん、なんの縁も所縁もない。
最近はさっぱりだけど、以前はよく高校野球の試合をみていた。春も夏も。
いろいろな意見もあるだろうけど、何か1つの目標を定めで突き進んでる若者の姿が好きだ。
汗と涙で勝ち取った勝者がグラウンドで歌う校歌は、胸を打つ。
ある年、確か夏の大会だったと思うが、銚子商業が破竹の勢いで連勝を重ねていった。
当時、千葉県に住んでいたので、私は彼らの試合を応援していた。
試合に勝利して、校歌が流れる。
校歌は行進曲のような明快なリズムで、歌詞もテンポよく、あっという間に終わる。
幾千年の昔より
海と陸との戦いの
激しきさまを続けつつ
犬吠岬は見よ立てり
たった、4行である。
いっぬぼーさっきーはー みっよたってりー ちゃん!(「ちゃん」は楽器の音だ)
あまりにも短くてゴロがいいので、2回聞いたぐらいで覚えてしまった。
結局優勝するまで5回ぐらい聞いたのかな。
あれからずいぶん時間が流れたのに、いまでもこの校歌を忘れない。
当時、黒潮打線と呼ばれた銚子商業。
このときから、いつか彼の地にいっていみよう・・そんな気持ちが校歌とともに刻み込まれたのかもしれない。