湯沸岬灯台が、ルパンと不二子の最初の出会いだった(かも)

 

 

 

 

ナギヒコさんから寄稿していただいた記事です

    

到達:2022年9月
難易度:■□□□(入門)

 湯沸岬(とうぶつみさき)灯台(北海道浜中町)がある湯沸岬(とうふつみさき)は、「霧多布岬(きりたっぷみさき)」とも呼ばれ、この名前の方が知られているかもしれない。

 そして霧多布といえば、マンガ「ルパン三世」の作者(あるいはアニメ「ルパン三世」の原作者)モンキー・パンチの出身地だ。そして峰不二子の造形に寄与したとされるのが中学時代の同級生。とすれば、ルパンと不二子が最初に出会い、知り合い(仲間?)になったのも、湯沸岬灯台かもしれないではないか。

 

 

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駐車場から小さく姿が見える

(以下では灯台名以外、「霧多布」で統一する)

 霧多布岬があるのは霧多布“半島”なのか霧多布“島”なのか。歴史的には砂州でつながったり離れたりしていたが、1960年チリ地震の津波で本土と切り離されたようだ(「北海道ファンマガジン」2016/10/26、https://hokkaidofan.com/kiritappu-island/)。現在は本土との間に狭い水路があり、本土からは橋を渡っていくしかない。

 

湯沸岬

  

 

「霧多布岬」の名の通り、霧が立ち込めることでも有名、というような書き方をしているWebページもあるが、霧多布はアイヌ語のキタプ(茅を刈るところ)に由来するという(Bojan International、https://www.bojan.net/2012/11/18.html)。

 橋を渡った先に少しにぎやかな街があり、ここに浜中町役場もある。JRの浜中駅周辺よりもこっちの方が“中心地”ということか。中心地や役場が半島(?)にある、というのはわりと珍しいかもしれない。

 その霧多布半島を縦断した東端にあるのが、湯沸岬灯台だ。近くにわりと広い駐車場があり、なかなか景色がいい。

 

 

 

 灯台はそこからすでに小さく見えている。

 

 

 

 

 到着。積雪時にも目立つための赤い塗色が鮮やかだ。

 

 

 

 近くにある落石岬灯台(北海道根室市)にちょっと似ている。四角い付属舎は合理的だが、見た目の味わいは少ない気がする。

 

 

 

 落石岬灯台についてはこちらを参照してほしい。 

 

 

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灯台よりさらに突端へ

 灯台よりもう少し先、岬の突端にまで行けるようになっている。

 

 

 

 

 突端まで来た。松浦武四郎(江戸時代から明治にかけての探検家でアイヌ民族研究家、「北海道」という名前の考案者)の歌碑がある。彼は蝦夷地の探査を何度も行っており、実際にこの地に立ってこの歌を詠んだのだろう。クルマですいすい来てしまって申し訳ない。

  

 

 

 

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景色と秘境感で霧多布岬を上回る涙岬

 このような、岬の突端の風景ということだと、灯台はないのだが霧多布岬よりもさらにお薦めの場所がある。霧多布岬から海岸沿いに20kmほど南東に行った涙岬だ。道道123号脇に駐車場があり、道道には案内板もある。

 駐車場から涙岬の突端までは約10分。

 

 

 

 両側の斜面が急だし、先がどうなっているのかが見えない。

 

  

 

 落ちたら終わりだ。

 

 

 

 ここが涙岬の突端だ。

 

 

 

 東方向。この先に厚岸があり、釧路がある。

 

 

 

 西方向。少し離れたところにあるのが「立岩」のようだ。

 

  

 

 漁師姿のルパンが説明する涙岬の由来。この付近で遭難した若者の名前を泣きながら呼び続けた娘がいた、という話。ここではもし岸に打ち上げられたとしても、崖を下りて助けに行くことはできないだろう。

 

 

 

 訪れる人はチラホラいるようだが、霧多布岬とは人の数が全然違う。涙岬の秘境感と景色のみごとさは霧多布岬を上回っていると思う。

 

 

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