【願う全線開通】田園風景を疾走 速くてまっすぐな東北新幹線

 

 

 

新幹線は速い。すごーく速い。
そんな当たり前のことが、当たり前でなかったことに改めて気づかされる事件が起きた。

2022年3月16日23時36分に発生した福島県沖を震源とする地震である。

マグニチュード7を超える大地震は、各方面に大きな被害をもたらした。福島と白石蔵王の間で、東北新幹線やまびこ223号が脱線したことも大きなニュースとなった。

東北新幹線の運行は一時的に中止となり、その後、JR東日本からの公式見解として全線開通は4月20日以降を見込むとの報道がなされた。(2022年4月7日現在、14日から制限付きで全線開通するとのこと)

東北新幹線をちょくちょく利用する私は、ちょうど4月の半ばにも乗車する予定だったが、当然予定変更を余儀なくされた。が、自然災害なのだから、それは致し方ないことである。

ちなみに、大宮を6時57分に出発する「はやぶさ1号」に乗車すると、盛岡には8時44分に到着する。途中停車駅は仙台のみで、埼玉から岩手までなんと1時間47分で行ける。試しに新幹線を使わず普通列車で盛岡まで行く場合、大宮を6時54分に出る東北本線に乗車し、その後、乗換7回を経て、盛岡に到着するのは17時59分。所要時間は11時間5分なのだから、もう笑うしかない。

繰り返しになるが、新幹線はとてつもなく速いのである。

 

 

直線区間の長さは日本一

 

東北新幹線に乗車していて感じるのは、田園風景の中をハヤテのごとく(いや、ハヤブサか?)真っすぐ駆け抜ける・・というイメージだ。

漠然とそう思っていたのだが、実際に、東北新幹線の路線は一直線のルートが多い。

 

  

Googleマップより

 

その中でも、白石蔵王駅を出てから仙台駅の少し南まで、右斜めにまっすぐ伸びる線路が見えるだろうか(上の地図、赤矢印)。

この直線区間は25.7km。鉄道路線の直線区間としては、日本最長なのである(※)。

※北海道、室蘭本線の白老(しらおい)から沼ノ端までの直線区間は、28.736kmある。が、複数ある途中駅構内の分岐器による曲線があるため、対象外となっている(Wikipediaより)

25km超を首都圏の場所にあてはめてみると、ざっと東京駅と横浜駅を直線で結んだ距離になる。東京と横浜を結び、一直線にノンストップで電車が走り抜けたら、きっととても気持ちがいいはずだ。

 

 

 

びゅわ〜んと時速320キロ

 

東北新幹線は、トンネルが少なく、高架橋の上を走る割合が高い。

実際のデータで見てみると、以下の通り。

新幹線高架橋トンネル
東北新幹線(東京-盛岡)56%23%
上越新幹線49%39%
東海道新幹線22%13%
山陽新幹線28%50%
構造種別延長割合

 

さらに、宇都宮から盛岡までの区間では、「はやぶさ」「こまち」の最高速度は320km/h。もちろん、現在の日本鉄道車両の中で最速である。

 

 

田植えの季節が過ぎれば青々とした水田越しに、高架橋の上を行く新幹線が見られることだろう。子供のころに聞いた「青いひかりの超特急」が装いを変えて、みちのく路を爆走する姿を楽しみに待ちたい。

 

 

 

スポンサーリンク

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事