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京浜工業地帯にある海芝浦駅に行ってきた。
海に近い駅はたくさんあるが、ホームのすぐ真横が海(京浜運河)という立地が非常に珍しい。さらに企業の私有地にあるため、一般人は改札の外に出られない。この特別感が、なんともたまらない。
海芝浦駅に行くためには、JR鶴見線に乗らねばならない。調べてみると、この鶴見線が実に面白いのだ。鶴見と扇町を結ぶ本線のほか、大川までの大川支線と海芝浦への海芝浦支線があり、毛細血管のように側線・専用線・廃止線が張り巡らされている(下図)。
他の方が撮影された写真などを見ると、海芝浦の晴れた日の夕景は息をのむほど美しい。が、初めていくなら、まずは明るい時間帯。それもできるだけ朝早くに行きたい。
そう決めて、JR鶴見駅に向かうため早朝に家を出た。
行く先を間違える
事前に調べたスケジュールでは、鶴見駅を6時43分に出発する電車に乗るはずだった。ところが、少し早く鶴見駅に着いてしまった。ちょうどホームには1本早い電車が発車を待っていて、ついこれ幸いと列車に乗り込んでしまった。
かなり早い時刻の電車だが、思った以上に混んでいる。立っている人がゆるく接触しないでいられるぐらいの混み方だ。
やがて行く先を告げる車内アナウンスが流れる。はっきりと聞き取れなかったが、「海芝浦行き」でないことだけは確信できた。上の写真の行く先電光掲示板を見ていただければわかるように、1本前は扇町行きだったのだ。鶴見からは3本の路線が出ているのだから、行く先確認は必須なのに、私の場合どこかに行くと最低1回はこういう間違いをしでかしてしまう。
仕方ないので、人をかき分け次の停車駅で降りる。
降りた駅は「弁天橋」だった。かろうじて、分岐する手前。セーフである。
しばらく待つと、本来乗るはずだった海芝浦行きの電車が入線してくる。やれやれだ。
海芝浦行きの電車は、比較的すいている。立っている人がほとんどいないくらいの混み具合。
鶴見線はJRの中でも運行区間が群を抜いて短い。鶴見から海芝浦まで4.7km、およそ11分の乗車でついてしまう。
新芝浦を出ると、列車は弧を描いて90度方向を変え、海芝浦駅に到着する。
海芝浦駅に到着
訪れた日は雲もほとんどない晴天だったが、海面に近い空気は霞がかったようで、景色がぼやけた感じだった。それでもホームからは、ベイブリッジの主塔(上の写真左端中央)や首都高速神奈川5号大黒線の橋梁(斜視に中央白い橋)などがそれとわかる。
ホームの南側には、豊かな流れの運河と鶴見つばさ橋が見える。ここは、この橋を眺める特等席かもしれない。
早朝なので東側は逆光になり、まったく違った雰囲気になる。
出勤のみなさんが改札を通り抜けるのを待って、ゆっくりとホームの西端に歩いて行く。
ここから先は立ち入り禁止
東芝エネルギーシステムズの京浜事業所が駅に隣接しているため、改札は社員もしくは関係者以外は通ることができない。また関連施設の撮影も禁止されているので注意が必要だ。
改札向かって左手には、海芝公園があり一般に開放されている。ただし、開門は9時から。もちろん、今(7時前)は空いてない 笑
鶴見線は運行本数が少ないと言われているが、1日5~6本しか運行しない路線をよく訪問する私からしてみると結構ある印象。もちろん、勤務されている方の利便性を考えれば、十分とは言えないのでしょうけれど。(ちなみに、土日の大川支線は3本しかない)
鶴見駅に引き返す
この日は、天候にも恵まれ気温もちょうどよく。そよぐ海風を顔にうけながら、運河を行く船を眺めていると時間を忘れてしまう。
が、そろそろ鶴見行きの電車が到着する時刻だ。次は夕暮れに来たいなと思いつつ、海芝浦駅を後にした。
海芝浦から浅野までは、ほぼガラガラの状態。周囲に民家がほぼないので、上り電車に乗車する人がいないからだ。このため、車窓を誰に迷惑かけることなく撮影ができる。早朝に来たのはそのためだ。
鶴見小野あたりから、路線は住宅街を通るので鶴見駅に向かう人が乗車してくる。
そして鶴見駅には、折り返し運転をする電車を待つ人々がホームにあふれていた。
一仕事終えた感があるが、時刻はまだ7時半前。
これから、次の目的地に向かうのだ。 その話はまた別の機会に。
こちらは、海芝浦から鶴見までの車窓を撮影した動画です。途中には、かつて存在した本山駅のホームなども映っています。どうぞご覧ください。