到達:2024年4月
難易度:■□□□(入門)
灯台の周辺や、灯台までの道は、きれいに整備されているものから、まったくそうでないものまでさまざまだ。
能登観音埼灯台(のとかんのんさきとうだい、石川県七尾市)は、観光バスで人がどっと来るようなところではないのだが、とてもきれいに整備されている。おそらく地元の人がやってくれているのではないかな。
ただ、ほかに観光地がないような場所なので、灯台に興味がない人にまでお薦めするというところではないけど。
能登観音埼灯台があるのは、能登半島の中央付近、七尾の東にある崎山半島の先端で、七尾湾に入る船の案内役となっている。次の地図でいうと、画像下が七尾の町、上半分が能登島だ。
能登観音埼灯台に行くのに、どの道を使うかは多少悩ましい。国道160号と県道246号で、ほぼ東海岸に沿って北上するか、能越自動車道の七尾城山インターチェンジで下りて、崎山半島の西側から近づくか。
行き帰りで両方走った印象では、後者の能越自動車道経由の方が、距離は多少長いものの、道が広くて運転はしやすい。時間的には大差ないので、そっちの方がいいかもしれない。
鵜浦町(うのうらまち)に入ると、観音埼灯台の案内板をいくつか見かけた。どれも新しい感じでおなじデザイン。2019年の「恋する灯台」に選定されたからかな。
ただ、この案内板だけでたどり着くのは難しい。
最後はクルマ1台がやっと通れるような集落の道(おじゃましてすいません、という気持ちになる)を進み、観音崎の集会所に着き、ここにクルマを止める。
写真左端が集会所で、中央のりっぱな建物はトイレだ。灯台のほか、この先にある観音島の観音堂に行く人のために作られたものだろう。
そのすぐ近く、いま来た方向に戻るような形で、灯台への上り口がある。灯台への案内の下に、小さく観音堂を指す(灯台と逆方向)案内もある。
その後は、普通のあぜ道という感じ。のぼりもそれほどきつくない。
左にカーブした道の先、木の向こうに白いものが見える。
それほどの苦労なく、能登観音埼灯台に到着。上り口から5分ぐらいか。
ちょうど桜が咲き始めたところだ。
周囲はきれいに草刈りされている。
植物に飲み込まれそうな灯台も味があっていいけど、周囲がきれいになっている灯台は気持ちがいい。地元の人が整備してくれているんだろうと思う。ありがとうございます。
初点灯は1914年(大正3年)1月。1985年(昭和60年)に現在のものに改築された。この石垣は建築当時のものだろうか。きれいな形で残っている。
せっかくなので、この先にある観音島にも行ってみた。駐車場・トイレのすぐ先にある。地名となっている鹿渡島(かどしま)という名前もあるのだが、島に観音堂があるのでこの名前でも呼ばれていて、それが灯台名にもなっている。
コンクリートの道でつながっているので、あっさりと行くことができた。
島に渡ったら白黒猫がいた。観音島を守る猫か?
「こっちへ来なさい」という意味なのか、観音堂の方にゆっくり歩いていく。あわててカメラを起動したが、後ろ姿を小さく写すのがせいいっぱいだった。
観音堂は近くにある集落の人々によって守られていて、毎朝、毎夕鐘を突いているそうだ。大事にされているんだな。
2024年1月の地震で建物も被害を受けていた。
島に渡る道から対岸の能登島をみると、遠くに灯台が見えた。
小泉崎にある能登島灯台か? 周囲は険しい地形のようだ。
調べてみると、能登島灯台は2019年で廃止されたが、指向灯としては現役なので、灯塔は残っているようだ。到達の難易度はかなり高そうなので、灯台として稼働していたとしても行かないだろうけど。