前回の投稿に続いて、「国道18号(旧道)&旧線編」をお送りする。
JBpressで掲載された記事はこちら。
「鉄」でなくても魅了される!碓氷峠の廃線ウォーク ←前編
126年の想いが刻まれた7つのトンネルとレンガ ←後編
廃線ウォークに参加したのは9月30日だが、それより前に、
事前調査を兼ねて車で碓氷峠一帯を訪れている。
JBpressで掲載された記事とあわせてご覧いただければ、
本編をより楽しんでいただけるかもしれない。
国道18号(旧道)は、碓氷峠をこえる鉄道敷設と密接な関係がある。
カーブだらけの旧道のゆく先々に、信越本線の旧線の遺構が見え隠れするのである。
こちらは旧中山道の入り口。
JBpressで掲載した写真よりも、正面から近付いて撮っているので、
より険しい山道の雰囲気がおわかりいただけるだろうか。
この道を長距離歩くなどとは・・どれだけ大変なことだったろう。
9番カーブの1つ先、10番カーブ付近を歩いていると、
ガードレールの上に猿がいた。
至近距離だったので驚いたが、猿のほうは逃げるでも威嚇するでもなく、
まるで私などいないかのごとく、自然体だった。
なんだか慌ててしまって写真が撮れなかったのだが、ふと逆側の方向をみると、
数匹の猿たちが、のんびりと毛づくろいしていた。
(しかも、別のカーブではかもしかが上から転げ落ちてきた。すごいぞ旧道!)
JBpressの記事でもふれたが、めがね橋は、旧道から見上げたほうが
だんぜん迫力がある。
カーブを越えて視界に飛び込んだときは、本当に感嘆の声がでてしまう。
めがね橋の奥には階段があり、橋の上まで登れるようになっている。
すっかり息があがってしまったが、なんとか登りきった。
登りきったところには、橋に続く旧線の6号トンネルがある。
すぐ近くにはボランティアの年配男性がいて、いろいろと詳しい話を伺えた。
再び階段をおりて、旧道に戻る。さらに碓氷峠を目指して車を進めていく。
上の写真にある第十三橋梁だが、写真には写っていないが全部で5つのアーチがある。
調べたところによると、このアーチの下を以前は国道がくぐっていたとのこと。
アーチの上は旧線が通った場所で、その奥は新線の線路が並行して走っている。
過去が幾重にも重なってみることのできる、お宝感満載の場所だ。
ちなみに、下の写真は、廃線ウォークに参加した時に撮影したものだ。
5連アーチの上で撮影したショットである。
こうした廃線や廃道などを撮影する場合、草木が枯れている季節のほうが
構造物がはっきりみえて好都合だ。
しかし、緑豊かな季節は、静の遺構と生命力あふれる植物とのコラボで
独特の美しさを生んでいる気がする。
最後に4枚、アプトの道の最初のトンネルと懐かしき機関車の写真をのせて
廃線ウォークの旅を終わりたい。