存在感が薄い門司埼灯台、だが火ノ山下潮流信号所とのセットは大事な意義を持つ

 

ナギヒコさんから寄稿していただいた記事です

到達:2025年12月
難易度:■□□□(入門)

門司埼灯台(もじさきとうだい、福岡県北九州市)は、関門海峡の中でも風景のいい場所に立っているのだが、存在に気づく人は少ないかもしれない。そばを通る自動車道からは木の陰で見えないからだ。

灯塔は低いし、海面ギリギリの位置にあるので、見た目の迫力はあまりない。存在感の薄い灯台だが「瀬戸内海の西端の基準」という重要な役割も持っているのだ。

 

門司埼灯台があるのは、早鞆ノ瀬戸(はやとものせと)という、関門海峡で一番幅が狭いところで、幅は約650mしかない。

(国土地理院)

この狭さを利用して、本州(下関)と九州(門司)を結ぶ橋やトンネルが作られている。関門自動車道(関門橋)、国道2号(関門トンネル)、山陽新幹線(新関門トンネル)だ。山陽本線(関門鉄道トンネル)だけが少し離れた場所にある。

関門トンネルは、車道と人道(徒歩・自転車)の2層構造になっていて、門司側の人道入口は和布刈(めかり)神社の隣にある。

関門橋の橋脚の下にあるのが和布刈神社の鳥居、道路を隔てて向かいにある赤い庇が関門トンネル人道入口、写真の右に関門海峡(早鞆ノ瀬戸)がある

歩道から階段をおりると、海岸に沿った遊歩道がある。

と、すぐ先に見えてきた。

門司埼灯台に到着。初点灯は1924年(大正13年)7月で1987年7月に改築された。

後ろに関門橋を入れると、なかなかいい感じの風景だ。

自動車道の歩道からだと、唯一この場所からこのように見えるだけ。存在に気づかない人が多そうなことがわかる。

 

そんな地味な門司埼灯台だが、実は重要な役割を持っている。

瀬戸内海環境保全特別措置法(瀬戸内法)第2条第1項と、漁業法施行令 第16条は、瀬戸内海の西端を
山口県火ノ山下潮流信号所から福岡県門司崎灯台に至る直線
としているのだ。

では火ノ山下潮流信号所がどこにあるかというと、関門海峡(早鞆ノ瀬戸)を挟んでちょうど真向かいだ。関門海峡の「一番幅の狭い場所」として選ばれたに違いない。次の写真の、赤丸で囲んだ部分が火ノ山下潮流信号所だ。

といっても、小さくてよくわからないだろう。がんばって拡大してコントラストを付けてみたのだが…。写真中央に「W」の字(西へ流れる潮流であることを表す)が点灯しているのが見えるだろうか。

ただし、瀬戸内海の西端を別の場所としている法令もある。その一つがこちら。

 

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