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トップ画像license:Blue223, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
今年の夏も暑かった。秋の気配を感じるようになったのは10月も後半になってから。
2025年10月後半、秋の訪れとともに大分むぎ焼酎二階堂の新CMが公開された。
「風のささやき」篇のテーマは、小さな風や懐かしいメロディが呼び起こす古い記憶。
名もなき約束がいくつあっただろう。風のささやきは、現実と過去の狭間で私たちの時をしばし止めるのだ。
30秒バージョンで登場する、5つのシーンを紹介していこう。
日豊本線 東別府駅 0~4秒

レトロな木造駅舎の建つホームから、赤い列車が発車していく。舞台となったのは九州を縦断する日豊本線の東別府駅(大分県別府市)。列車の行き先はぼやけて見えにくいが、「佐伯」と表示された大分・佐伯方面に向かう下り列車だろうか。
2面2線のホームは跨線橋でつながれ、その向こうには(おそらく)高崎山(標高628.4m)が見える。
東別府駅は明治44年に開業。この駅舎は開業当時からあるものだ。
ホームにある椅子もベンチもすべて同系色で、駅舎だけセピアに褪せた写真を見るようだ。
大肥川に架かる広瀬橋から 4~7秒

九州のどこかを流れる川に架かる橋から眺めた風景ですが、現在場所の調査中です。
【追記】公式サイトに記載されていた住所と橋名「大分県日田市大字大肥 広瀬橋」から、場所が判明しました。
上のストリートビューは2023年3月のもので、周囲をぐるりと見渡すと風景に溶け込む桜が川沿いにあり、なんとも懐かしい気持ちになる。
呼子港と防波堤灯台と定期船と 7~10秒

撮影地は、呼子のイカで有名な呼子港(佐賀県唐津市呼子町)。水色と白の船は、離島の小川島と呼子港を定期運航する「そよかぜ」だ。
手前にある防波堤の突端に立つ白いミニ灯台は、「呼子港南防波堤灯台」。上の画像では見切れているが、船の向こう側にある防波堤の先(船の進行方向)には、赤い「呼子港中防波堤南灯台」がある。
閉校になった旧日田市立小山小学校 10~26秒

平成10年に閉校した旧日田市立小山小学校(大分県日田市)は、現在は小山多目的交流館として活用されている。公開されているパンフレットを見ると、CMでメトロノームが置かれたオルガンのある教室は、多目的室を利用して撮影されたようだ。
とてもモダンな作りの素敵な小学校だが、地図で周辺を見渡すとポツンと一軒家のような立地で、ここに子供たちが通っていたのかと、少し驚いてしまう。
まさかの古墳「虚空蔵塚古墳」 26~30秒

CMのラストシーンは、こんもりとした芝生の奥に、扇形に広がる樹を中央に据えたショットだった。きっと由緒ある樹木なのだろうな・・と撮影場所をリサーチしたところ、こんもりとした丘は古墳だったことが判明。
ここは、国の史跡に指定されている「江田船山古墳」の附(つけたり 注1)である「虚空蔵塚古墳」(熊本県和水町)だ。
注1)附(つけたり)は、本体(江田船山古墳)に関連するものを表す言葉
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