楕円の「ダブルワーレントラス」を見上げる!みなとみらいの武骨な歩道橋

 

 

 

横浜の港町には古いものがたくさんある。都会的でいかにも横浜らしいおしゃれな施設と、歴史香る構造物が混在するのが、この地の魅力でもある。

先日、赤レンガ倉庫で有名な新港地区を歩いていると、前方の交差点(六差路?)に設置された歩道橋が見えてきた。「新港サークルウォーク」と名付けられた歩道橋、鋼構造がむきだしでトラス橋好きにはたまらない。しかも楕円形なのだ。

 

 

 

 

新港サークルウォークが建設されたのは1999年(平成11年)。当時、話題になったような気もするが、実際に現地に来るのは初めてだ。

 

北東の港湾側から新港サークルウォークを撮影。左手にエスカレータが見える

 

以前は階段とエレベータしかなかったが、2021年にエスカレータが2か所新設され、より利便性が高まった。

 

 

 

歩道橋から見える、みなとみらいの有名なビル群

 

エスカレータや階段を上がってすぐの場所には、観光案内のパネルが取り付けられている(上の写真)。

 

 

 

 

新港サークルウォークの構造については、日本橋梁建設協会のサイトに以下のように記載されている。

 

本橋は、主構が楕円形のダブルワーレントラスとなっており外側に張り出し床版を設けるという、世界に類例がない構造を採用しています。

「新しい歩行空間と構造合理性を追求した斬新なデザイン」 協会誌「虹橋」NO.70

 

すぐ上の写真は歩道橋の上から、下の写真は歩道橋の下から撮影したものだ。私のような専門外であっても、両写真をみると(写真の)右側にあるのが主構の「ダブルワーレントラス」で、左側にある歩道が「張り出し床版」を指しているということが理解できる。

幅員(橋の幅)は4.4mとあるので、この主溝と歩道をあわせての長さなのだろう。

 

 

橋長は225.5m。つまり歩道橋を一周した長さである

 

 

 

周囲360度すべてが観光地という立地にある新港サークルウォークは、歩道橋としての実用性は当然のこと、周辺への眺望をじゃましない作りだ。橋自体はやや武骨な雰囲気もあるのだが、貿易の港として栄えた当地にはその武骨さが違和感なくなじむ。

 

 

ダブルワーレントラスの隙間から、コスモワールドの大観覧車を望む

 

 

南西側にある階段を下りると、すぐ横に「LUUP」が数台並んでいた。電動キックボードサービスだが、運転免許がないので利用できない(今後法改正される見込みだが、記事作成時点では免許は必要)。

 

 

 

 

港町の横浜には、クレーンが似合う。そんなことを思いながら、みなとみらい線の馬車道駅に急ぐ私なのだった。

   

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