大井川鉄道閑蔵駅が秘境っぷりで尾盛駅に負けるワケ

 

 

 

古い土木構造物を追って列車やバスであちこち行っていると、乗車率の低いローカル線を利用する機会が多い。結果、いわゆる「秘境駅」と呼ばれるような駅で乗り降りすることが増えてくる。

もちろん、私よりそういう場所に訪れている方はたくさんいるわけで、私の経験値などたかが知れていることは承知の上で言わせていただくと、大井川鉄道の井川線は秘境路線としてはなかなかのものだと思う。静岡県の北部、南アルプスに近づくように線路が続く井川線は、小さなトロッコ車両がごとごと言いながら、急峻な山間を一生懸命走りぬけていく。

秘境駅をランキング形式でのせている「秘境駅へ行こう!」さんのサイトには、いくつもの井川線の駅がランクインしている。まさに井川線は秘境の黄金路線なのである。

千頭(せんず)から井川まで、14ある駅のうち、私が好きなのは閑蔵(かんぞう)駅だ。

まずは、尾盛駅を出発した列車が閑蔵駅に到着するまでの短い動画をご覧いただきたい。
大きな列車の走行音がでるので、音がでてもよい環境で。ぜひとも悲鳴のような軋み音も聞いていただきたい。これぞ列車!という音なんだな。

 

閑蔵駅に到着する下り列車

 

 

こんな薄暗い、人気のない駅にもかかわらず、列車交換ができるのも閑蔵駅の魅力の一つ。また、お気持ち程度のホームがまたなんともいい味をだしている。

 

幅の狭いホームには、ちゃんと白線だって引かれている

 

 

隣の尾盛駅にも狸の置物がいるのだが、閑蔵駅にも狸がいる。

 

 

左の狸の横には、駅の標高(578m)を示す標識がたっている

 

 

右の狸の近くを拡大してみると、手作り感満載の鉄橋と列車の模型がある。尾盛と閑蔵の間には、川底と鉄橋の差が日本一高い関の沢橋梁があり、どうやら関の沢橋梁を狸がアピールしているようなのだ。

 

「虹の橋 掛し緑の 関ノ沢」

 

下の写真は、列車が鉄橋を通過する際に、車内から川底を撮影したものだ。とにかく相当高いことは間違いない。

 

Wikipediaによれば、川底からの高さは70.8m

 

 

下の写真はだいぶ明るく映っているが、山深い樹々に囲まれた駅はひっそりとして、乗降するものもほとんどいない。堂々たる秘境駅である。

 

Cassiopeia sweet, Public domain, via Wikimedia Commons

 

 

しかし、である。さきほどの秘境駅ランキングでは、列車から見れば同じような秘境っぷりの尾盛駅とは、大きく差がつけられている。

尾盛駅が2位なのに対し、閑蔵駅は39位なのだ。この差はいったいどういことなのだろうか。

 

 

 

 

その答えは、下の航空地図をみていただければ、一目瞭然だ。

 

 

☆クリックで拡大   Googleマップ 航空写真より

 

閑蔵駅は、駅周辺に数件の民家があり、すぐ東側には井川方面に向かう主要道路が通っている。

一方、西側にある尾盛駅をみていただきたい。人が通れる程度の荒れた道はあるかもしれないが、尾盛駅に通じる舗装道はなくこの駅へのアクセスは井川線だけ・・ということがよくわかる。

クマも出没するということで、本来施錠されていた建物がクマからの避難用として開放されたというキングオブ秘境駅なのだ。

 

とまあ、いろいろ言ってはみたものの、井川線は駅も車両も本当に魅力的で、列車に乗っていると楽しくて仕方ない。ぜひ一度乗りに来て、この空気感を味わっていただきたいと思う。

 

 

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